みきデザイン工房は、本年2017年で創業40年目を迎えました。
長年にわたる皆様の御愛顧に深く感謝申し上げます。
40周年を期にみきデザイン工房の歴史を振り返り、ご挨拶とその時代に特にお世話になった皆様への感謝の辞をのべさせていただきたいと思います。
1977年〜
創業した1977(昭和52)年当時は、東京や大阪にステンドグラス制作工房はありましたが、一般の方へ教える教室はまだありませんでした。そこで新宿区百人町に彫金教室を開いていた田中幹敏(みきとし)は、ステンドグラス教室も併設し、「東日本で最初の本格教室」をはじめました。
そのかたわら、ステンドグラスの普及活動・技術本の出版などをしました。ガラス材料輸入業者などと研究を重ねて、一般の方や女性にも扱いやすい工具・治具(じぐ)も考案しました。みきデザイン工房には手作りの独自の工具や治具がたくさんありますが、それらの多くは40年近く使われ続けてきたものです。その当時にお世話になりました業者の皆様に深く感謝申し上げます。
1980(昭和55)年頃に、生徒様達と「フランス - ステンドグラス見学ツアー」(田中幹敏企画)に行き、積極的に技術の習得・情報の収集にあたりました。また、その頃イタリア研修から帰国した江本正実氏が、みきデザイン工房の絵付けの講師となりました。絵付けのみならず多くの技術を教えていただいた江本先生に深く感謝申し上げます。引き続きよろしくお願い申し上げます。
みきデザイン工房は、レストラン・喫茶店・個人邸などのステンドグラス制作も数多く手がけました。江本先生主宰の「スタジオ ピッツォリーノ」ほか多くの制作工房のスタッフと共に作業したことで、情報の収集もできましたし、より正確に・より早く・より綺麗に制作するノウハウを得ました。その頃、お世話になりました皆様に深く感謝申し上げます。
1981年〜
しだいに技術を習得した生徒さん達が全国各地に教室を開くようになりましたが、継続して皆で学んで行きたいと、1981(昭和56)年に「ステンドグラスグループ びどりを」というグループをたちあげました。以降、みきデザイン工房を拠点として「びどりを作品展」を開催することにより、ステンドグラスの技術と情報を交換しあう場となっていきました。特に田中幹敏とステンドグラスや工房の将来についていつも討論をし、びどりを会の発足にご尽力された初代会長の故 渡部恭二氏に深く感謝申し上げます。
1999年〜
1999(平成11)年に田中幹敏が病気療養に入ったため、1985年より教室アシスタントとなっていた嶋本美根子が講習を引き継ぎ、同じく1985年より非常勤で制作部アシスタントとなっていた高橋園子が注文制作を引き継ぎました。
2004年〜 2004(平成16)年に法人化して「有限会社 みきデザイン工房」となり、2006(平成18)年には工房ビルの老朽化のため百人町一丁目から二丁目に移転いたしました。移転の際は、生徒の皆様・関連業者の皆様のご協力のおかげでスムースに営業を再開できました。この時の感謝は言葉に尽くせません。お一人おひとりに深く感謝申し上げます。
移転後はより積極的に、生徒様達と国内のステンドグラス見学や、ドイツ・イタリア・イングランドなど海外でのステンドグラス研修をして、ステンドグラスの歴史・世界標準の技術の確認などをしてまいりました。また、ステンドグラスという文化を守りつつ、新しい技法を取り入れていただくために各種ワークショップを開催してまいりました。
この40年の間に本格的な「ステンドグラス」は世の中に認知されていきました。輸入されるガラスの種類の飛躍的な増加・便利な工具の増加で教室も増えたため、趣味として制作する方も増えました。そこで、みきデザイン工房は時代に合わせて教室の受講スタイルを変えて、「好きな時間に・好きなだけ・好きなデザインで」を特徴として、多様なご希望に対応できるようにしてまいりました。材料費の価格の値上がりも続く中、生徒様がステンドグラスを続けたいと思っていただける環境を作らなければと、いろいろな技法に挑戦するための設備も順に備えて参りました。みきデザイン工房は、その「生徒様の多様なご希望」に育てていただいたと思っております。これまで延べ750名近くの生徒様に深く感謝申し上げます。
生徒様の「限りない探究心」を少しでも満たしていただくため、講師はますます進化を求められプレッシャーがかかるところです。しかし、今まで通り「皆様と共に歩んでいく」というスタンスでこれからも続けていきたいと思います。
まだまだ言葉が足りませんが、40周年の挨拶とさせていただきます。どうぞ、これからもご指導・ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
※ みきデザイン工房 40周年記念 「小樽・札幌ステンドグラス見学ツアー」 はこちら
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